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富山県警山岳警備隊の隊長として、長年にわたって遭難救助に携わってきた谷口凱夫氏が、定年退職後、これまでの救助活動や講演、「楽しい登山教室」講師などの体験を通して、従来の遭難救助の半生とは違った山の楽しさ、山岳遭難の恐ろしさなどを綴る。

山岳警備隊の現場で培った経験とその後の中高年を指導する立場から学んだことは、徹底した安全登山への啓蒙であり実践だった。中高年登山者のブームは去ったとはいえ、まだまだ中高年登山者は多い。

遭難救助する側と中高年を指導する側の双方から得られた教訓を谷口氏がやさしく手ほどきをする。

中高年登山者の会「楽しい登山教室」の講師をしながら、会の目標として選んだ日本百高山。メンバーの意識は高く、日本百高山踏破を達成したあとも、越中百山、日本二百高山、新越中百山などに挑戦。「県警の熊」と言われた著者も後期高齢者の仲間入りし、つくづく「楽しい登山の原点は、安全な登山に尽きる」ことを実感。

救助活動時代の体験、現在活動している会の活動、メンバーとのやりとり、体験談などを、現代の世相、それを敏感に反映する山の事情をからめ、中高年登山者の特徴と問題点をあぶりだした。
中高年ならではの楽しい登山を推奨し、安全登山のノウハウを具体的に綴る。

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