インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(所在地:東京都千代田区、代表取締役関本彰大)は、山と溪谷社が設立した「日本山岳遺産基金」の第1回日本山岳遺産サミット(2010年11月3日に山梨県甲府市で開催)において、「日本山岳遺産」の認定地と認定団体を発表しました。


■美しい山々を次世代に引き継ぐために。国内4ヶ所「日本山岳遺産」として認定

「日本山岳遺産基金」は、山と溪谷社創業80周年記念事業として2010年7月に同社が設立したもので、その活動のひとつとして、日本山岳遺産の選定を行っている。
同基金は、自然環境の豊かさや人との歴史などをふまえ、美しい山々を次世代に引き継ぐために、地域の山や山岳エリアを「日本山岳遺産」として認定する。認定には、同地域で「環境保全」や「次世代育成」、「安全登山の啓発」などの活動を行っている団体が存在することが前提で、認定団体には2011年度の活動に対し、「日本山岳遺産基金」から助成金を支出する。
第1回となる2010年度の認定地と認定団体は以下の通り。山梨県下の3ヶ所については、モデル事業として、当基金が山梨県、山梨県山岳連盟などとの事前調整の上、各団体からの申請を受けて決定したもの。
各団体への支援助成金の総額は300万円。
本年度末までに各団体と調整してそれぞれに助成する。各団体に助成される金額の詳細は、月刊誌『山と溪谷』、「日本山岳遺産基金ウェブサイト(http://sangakuisan.yamakei.co.jp/)」上で発表する。

認定地・所在地
認定団体
評価
櫛形山
山梨県南アルプス市
櫛形山ネットワーク
市街から近いにもかかわらず、高い生物多様性をもつ点。また、近年のシカ食害とアヤメ群落の保護というところから、山全体の保全に視野が移り、そのことをシンポジウムや冊子を通じて地域住民に伝える計画を評価
小金沢シオジの森
山梨県大月市
シオジ森の学校
水源の森というきわめて重要な地域で、地域の多様な人材によって、子どもたちの環境教育を継続してきたことを評価し、活動の継続性と深化させる計画を評価
乙女高原
山梨県山梨市
乙女高原ファンクラブ
日本各地で減少が指摘されている「草原」の維持に関わる活動を、地域を超えたネットワークで推進。各種活動のバランスや独自の案内人制度など、先進の取り組みも評価。とくに当該エリアはスキー場跡地という、日本の山岳エリアの今後を考えるうえで、ひとつの事例となりえる活動を評価
石鎚山
愛媛県久万高原町
久万高原町役場
石鎚山山系の豊かな自然や歴史的資源を有効に活用し、環境保全と安全登山を両立するために、地域の人たちのネットワーク化と教育により、町という行政だけではなく、地域として推進しようとする計画を評価

 

 


■2010年度 日本山岳遺産認定地 位置図



▲櫛形山

▲小金沢シオジの森

▲乙女高原

▲石鎚山




■選定について

選定については、日本山岳遺産基金事務局が、アドバイザリーボード(外部有識者)の意見を参考に決定した。アドバイザリーボードは以下の4名。
 田中文男氏 (社)日本山岳協会会長
 西本武志氏 (社)日本勤労者山岳連盟会長
 山川陽一氏 (社)日本山岳会理事
 野口 健氏 アルピニスト


■山と溪谷社について http://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア・旅行・スキー等の分野で出版活動を展開。さらに、自然、環境、エコロジー、ライフスタイルの分野で多くの出版物を展開しています。


■インプレスグループについて http://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:関本 彰大、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「モバイルサービス」を主要テーマに専門性の高いコンテンツ+サービスを提供するメディア事業を展開しています。


■本リリースについてのお問い合わせ先
株式会社山と溪谷社内 日本山岳遺産基金事務局
〒102-0073 東京都千代田区九段北4-1-3 日本ビル8F
TEL03-6744-1900  メールinfo@yamakei.co.jp
http://sangakuisan.yamakei.co.jp/