インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川崎深雪)は、5月18日(月)、登山者の安全と安心を提供する山小屋を応援するためのクラウドファンディング「山小屋エイド基金」を設立しました。

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■山小屋エイド基金とは

 「山小屋エイド基金」は、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受け登山の自粛が続いている中で、登山者の宿泊場所を提供し、登山道の保守やトイレの利用、さらには非常時の避難場所としてお世話になっている山小屋の厳しい状況を応援しようと、山と溪谷社が立ち上げたプロジェクトです。山小屋エイド基金の呼びかけにより、山を愛する多くの方の善意(支援金)をクラウドファンディングによって集め、その支援金を山小屋にお渡ししてお役立ていただきます。

■山小屋を、みんなで応援しよう!

 山小屋の経営危機は、私たち山を愛する者たちに深刻な影響を及ぼします。私たちが歩いている登山道は山小屋の方たちの整備によって成り立っています。雪解け後の荒れた道から落石や倒木を除け、生い茂る笹を刈り取り、歩きやすい道づくりをして下さるのは山小屋従業員の方たちです。また、人里から遠く離れた山中にある山小屋は、私たちの重要な宿泊施設となり、いざというときの避難場所にもなります。トイレの整備をしてくださるのも山小屋であれば、遭難救助の最前線基地としての役割を果たすのも山小屋です。登山者にとって山小屋は安心と安全を保障してくれる、なくてはならない存在なのです。
 現在、新型コロナウイルス拡散防止のために自治体から休業要請を受けたり、自主的に休業を余儀なくされている山小屋が多数、存在します。また、営業を再開したとしても、宿泊予約人数の制限や営業期間を短縮するなど、感染予防の努力が必要とされることでしょう。登山者自身も、登山を自粛される傾向がしばらく続くものと予想され、このまま山小屋の利用客が減り、山小屋が廃業することになってしまえば、その周辺の登山道を整備する人がいなくなります。トイレを管理する人がいなくなれば、登山者は大きな不便を感じることでしょう。万が一遭難してしまったときの救助対応にも時間がかかるようになり、救える命が救えなくなるかもしれません。そのような状況になってしまうと、登山そのものが安心してできなくなってしまい、山を楽しみ自然に親しむことができなくなってしまいます。私たちはそうなってほしくないと強く思い、山を愛する多くの方の善意を広く集め、山小屋を応援するためにこのプロジェクトを立ち上げました。

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■集まった支援金は、山小屋の皆さんが必要と感じる取り組みに

 集められた善意の支援金は、リターンとしてのステッカー製作といった経費を引いた全額を、プロジェクトに参加する山小屋に均等に分配します。参加していただく山小屋は自己申告制で、「登山者の安全・安心を支える山小屋」であることが条件になります。規模の大小や経営母体の有無などは問いません。全国各地の山小屋を広く応援していきたいと考えています。
 そして、分配された資金の使い道は限定することなく、山小屋の皆さんにお任せすることにします。規模や経営母体の違いなどによって、抱える課題はさまざまでしょう。休業要請期間中の補助というだけでなく、営業再開時には食堂や宿泊スペースの工夫、トイレや乾燥室、さらに寝具の消毒等、今までに経験したことのないウイルス対策が必要とされてくると思われます。それぞれの山小屋がこの難局を乗り切るために少しでも役に立ちたいと考えて立ち上げたプロジェクトですから、山小屋の皆さんが必要と感じる取り組みに自由に使っていただくのがベストだと考えています。

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■山小屋エイド基金の最大のリターンは、「登山」の存続です

 これは決して大げさなことではなく、山小屋の危機は登山の危機なのです。そして山小屋を支えることが登山を存続させることにつながると私たちは考えています。
 「山小屋を支える」という趣旨から、リターンには宿泊券の提供などではなく、山小屋にご負担をかけない内容のものをご用意しました。
 山岳自然関連の情報を扱うメディア社である私たちは、山小屋の知られざる情報や、山に対する思いを伝えることを、リターンの核に据えました。山小屋のご主人の山にまつわるこぼれ話、登山道整備の苦労話、山と登山者の歴史など、このリターンでしか手に入らない特典情報を編集し、pdfデータや特別編集ブックレットで支援していただいた方々にリターンしていきます。コロナウイルスの治療法や感染防止策が未確立で安心して山に行けない状況がしばらく続くかもしれませんが、これらのリターンで山を楽しんでもらいたいと思います。
 また、その他のリターンコースとして、弊社の看板雑誌である月刊誌『山と溪谷』に、ご支援いただいた方のお名前や山小屋へのメッセージを掲載できるコース、さらに高額コースにご支援いただいた方には『山と溪谷』誌面上でご自身の「山小屋での思い出」をテーマにしたミニエッセイを掲載させていただきます。

 本来であれば、山に登り山小屋を訪れることが最大の支援となるはずです。それができない現状で、できることが何かないかを考えて本プロジェクトを企画しました。私たちの目的は山小屋を応援し、登山環境を維持しつつ、登山文化を持続・継承していくことです。ぜひ多くの方に「山と山小屋を応援したい」という本プロジェクトにご賛同いただきたくお願い申し上げます。

■クラウドファンディング概要

<プロジェクト名>
登山者の安全と安心を提供する山小屋を、みんなで応援しよう!「山小屋エイド基金」

<プラットフォーム>
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<プロジェクトページ>
https://motion-gallery.net/projects/yamagoya-aid

<プロジェクト期間>
5月18日から8月13日23:59まで

<Twitter> https://twitter.com/yamagoyaaid

<Facebook> https://www.facebook.com/yamagoyaaid

<お問合せ>
山小屋エイド基金運営事務局
Email:yamagoya-aid@yamakei.co.jp  FAX:03-6744-1929

 

【山と溪谷社】 https://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野でメディア活動を展開。さらに、自然、環境、ライフスタイル、健康の分野で多くの出版物を展開しています。

【インプレスグループ】 https://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:唐島夏生、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「旅・鉄道」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。

以上

【本件に関するお問合せ先】
株式会社山と溪谷社 担当:山小屋エイド基金運営事務局
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
E-mail: yamagoya-aid@yamakei.co.jp
https://www.yamakei.co.jp/