インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:二宮宏文)は、『猟犬探偵 完全版』(作画:谷口ジロー、原作:稲見一良)を復刻し、2021年11月17日に刊行しました。
本作の主人公は大阪の北端、能勢(のせ)の広大な山林に居を構える竜門卓(りゅうもん・たく)。行方不明になった猟犬探しを生業とし、犬の相棒ジョーとともに慎ましい日々をおくっていたある日、失踪した盲導犬を探してほしいという依頼が入る。目の不自由な少女にとって、人生の光ですらあったその盲導犬の行方は……。失踪した盲導犬探しとふたりの少女の光を描いた「セント・メリーのリボン」、そして競走馬の調教所から失踪した老人と馬の逃避行を暖かく見守る「サイド・キック」。両作品のテーマは誇り高き男の含羞をこめた有形、無形の贈りもの。稲見一良が紡ぎだす動物の力強さ、自然の美しさ、そして男の気高き魂を谷口ジローが見事に描きあげます。
本書の原作は稲見一良によって1993年に新潮社から刊行されました。その後、谷口ジローが原作のマンガ化を望み、「ビジネスジャンプ」(集英社)で2011年に連載として掲載され、同年『猟犬探偵① セント・メリーのリボン』として刊行されました。さらに「グランドジャンプPREMIUM」(集英社)で2012年に連載として掲載され、同年『猟犬探偵② サイド・キック』として刊行されました。
本書はこの『猟犬探偵① セント・メリーのリボン』と『猟犬探偵② サイド・キック』を底本として合本し、1冊にまとめました。各作品の扉絵などもカラーページで再現しております。
解説は作家の樋口明雄。本作品が醸し出すタフな男のやさしさを、初読の読者にも再読の読者にも十二分に伝える解説です。稀代の「ハードボイルド狩猟マンガ」ともいえる本作品を新たな復刻版としてお届けいたします。
<書籍詳細>
総464ページ(1C456ページ、4C8ページ)・文庫判・並製
定価 1,320円(本体1,200円+税10%)
作画 谷口ジロー
原作 稲見一良
https://www.yamakei.co.jp/products/2821049320.html
<作者プロフィール>
谷口ジロー(たにぐち・じろー)
1947年生まれ、鳥取県鳥取市に育つ。1975年に「遠い声」で第14回ビッグコミック賞佳作に入選。以後、精力的に作品を発表し続け、『「坊っちゃん」の時代』で第22回日本漫画家協会賞優秀賞、第2回手塚治虫文化賞マンガ大賞などを受賞。『孤独のグルメ』『遥かな町へ』『神々の山嶺』ほか著作多数。海外での評価も高く、フランスをはじめ各国で多くの賞を受賞している。2017年、永眠。
稲見一良(いなみ・いつら)
1931年、大阪府生まれ。記録映画のプロデューサーを経て、1989年『ダブルオー・バック』で作家デビュー。1991年『ダック・コール』が第4回山本周五郎賞受賞。『ソー・ザップ!』『男は旗』などの作品を通じて誇り高き男の魂を書き上げ、多くのファンにいまなお愛されている。1994年、永眠。
【山と溪谷社】 https://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野で出版活動を展開。
さらに、自然、環境、ライフスタイル、健康の分野で多くの出版物を展開しています。
【インプレスグループ】 https://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:松本大輔、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「航空・鉄道」「モバイルサービス」「学術・理工学」を主要テーマに専門性の高いメディア&サービスおよびソリューション事業を展開しています。さらに、コンテンツビジネスのプラットフォーム開発・運営も手がけています。
以上
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【本件に関するお問合せ先】
株式会社山と溪谷社 担当:佐々木 惣(山岳図書出版部)
〒101-0051 東京都千代田区神田神保町1-105 神保町三井ビルディング
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